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【始め方がわかる】グラフィックファシリテーションについて基本説明からあるあるお悩み解決まで解説します


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話し合いで、みんなでホワイトボードをじーっと見つめて考え込んで、誰も意見を出さない・・・そんな経験をしたことはありませんか?ひたすら黒い文字と汚いマークが並んだホワイトボードを見ていても、なかなか良いアイデアは思いつきにくいですよね。


そんな時に、ただ文字や簡単な線の引っ張りで板書を作成するのではなく、思い切って絵を描くようにイラストや多彩な色を使って板書を書いてみるのはどうでしょうか?


実は、世間にはこのような方法がすでに定着しており、そのような方法を使った板書のことをグラフィックファシリテーション(以下、長いのでグラファシとします)と呼ばれます。最近、この技術はグラフィックレコーディングと同様に世間へ広まりつつあります。特に前者はグラレコなんていう略称で知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。


今回は、グラファシの基本解説から、あるあるお悩み解決や、オススメ参考書までを解説していきます。


「始めてみたいけどどうやって学べば良いのかわからない・・・」といった方にもおすすめの記事になっていますので、ぜひ参考になさってください。


●目次●

グラフィックファシリテーションとは?


(日本,大学でグラフィックファシリテーションが取り込まれている様子、2018)
上の写真は、まさしくグラファシで話し合いの内容を表現しています。ただ文字で進行状況を書いていくのとは明らかにデザインが異なっていることがわかります。


ところで、そもそもグラファシとはどういうものなのでしょうか。一般社団法人グラフィックファシリテーション協会さんの定義がちょうど良かったので、そのまま引用してみました。

対話(はなし)を見える化することで、場の活性化や相互理解をうながす技術です。

一般社団法人 グラフィックファシリテーション協会公式HPより引用)


ここでいう「対話(はなし)を見える化する」というのは、今そこで話されている参加者同士の対話を、イラスト・構造・色の使い分けを利用してリアルタイムで板書に表現していくことです。


参加者の頭の中でこんがらがっていた話の内容が、ただの文字列よりもわかりやすい形で目の前に整理されるので、話し合いが活性化し対話が進むことでお互いの理解が促されます。


ここでポイントなのは、まず「話が見える化されている」ということです。
また、そのことによって議論が活性化していることが最も重要
です。


対話が可視化されているのに、意見がなかなか出てこないというのは良いグラファシとは言えません。


グラフィックファシリテーションが使える場面


(日本,TED×Nihonbashiでの筆者の作品(左); 2018)

授業や職場での会議やミーティング

職場や大学のゼミでの話し合いでは、なにか大切な合意形成をしなくてはいけないシーンもしばしばありますよね。


イラスト・構造図・カラーを使い分けることによってクリエイティブな話し合いにしたり、イメージの共有をしっかりとすることで、理解のすれ違いを防ぎ、クリエイティブな話し合いのままスムーズな合意形成に導きます。


イベント・ワークショップ

ディスカッション系のワークショップでは、自分があまり深く知らないことを考えることもあります。


話し合いがリアルタイムでその場に「見える化」されていくので、自分自身の記憶の整理をお手伝いしてくれます。


その結果、覚えることよりもどんどん考えることができ、より素敵なアイデアを深めることができます。


また、カジュアルなデザインに話し合いを可視化することで、会場全体の雰囲気をファシリテートすることができます。


グラフックレコーディングとの違い


明確なグラレコとグラファシの違いはありません。
両者が同じグラフィックという共通点を持ちながら、違う部分はわずかに存在します。


グラレコの中核にあるものは、レコーディングです。
「記録」をメインとするので、その板書をみて参加者が意見を出せるような場のデザインには注意を払っていません。
話し合いとは少し別のところで行われるケースがほとんどであり、誰かの講演やワークショップの流れを記録する際などイベント・ワークショップのシーンでよく見かけます。


それに対して、グラファシはファシリテーション技法として使われているため、場のデザインに重きを置きます
参加者の対話の活性化を狙っているので、参加者の見やすい位置に板書を陣取り、参加者の意見を拾いながら進めていきます。


あるあるな悩みを解決

始め方がわからない人へ


グラファシはとにかく実戦練習を重ねて経験を積むことが1番です。
ですので、悩むのはやめてさっそく実戦練習を始めましょう。


ただ、いきなり大勢の前で練習を始めようというのも気が引けてしまいますよね。


そこでやってみて欲しいのが、まずは1人で考え事を整理したい時にグラファシを使って考えてみることです。
人物のイラスト・構造図・カラーを工夫して、色々と自分で書いてみてください。
そして慣れてきたら徐々に2人・3人と人数を増やしていくと良いでしょう。


絵に自信がない人へ


グラファシの上達度に、絵がうまいか下手かは全く関係ありません。

グラファシでは少年漫画のように迫力のある絵を描く必要もなく、少女漫画のようなトキメキあふれる絵を描く必要もありません。


グラファシでは、イラストを上手に描くスキルよりも、相手の話している内容を自分の頭の中で整理して、それを紙の上に構造図を使ってわかりやすくまとめる処理スキルの方が圧倒的に重要です。
むしろイラストは、まるや四角など簡単な形で表現することができます。


そのため、絵に自信がない人でもとにかく練習を積み重ねて、話の内容を紙の上で整理できるスキルを特訓しましょう。

オススメ参考書

これ一冊でぶっちゃけ十分

これ一冊で、グラフィックレコーディングとグラフィックファシリテーションがマスターんじゃないかというくらいにオススメです。


作者の清水敦子さんのわかりやすい解説と、ご自身で描かれたどんどん読みたくなる楽しいデザインがたくさん詰まっています。


実際の描くスキルはもちろんのこと、グラレコやグラファシをする上での振る舞い方などにも説明しているので、この本で救われている人はきっと大勢いるかと思います。


事前知識ゼロの状態でも全然理解できるし、事前に知っていても新たな発見があるような不思議な参考書です。


オススメサイト

また、一般社団法人などがビギナー向けにセミナーを不定期に開いています。ご関心のある方は、少し覗かれてはいかがでしょうか。

グラフィックファシリテーションとは? | 一般社団法人 グラフィックファシリテーション協会

グラフィックファシリテーションイベント特集 - こくちーずプロ


まとめ

いかがでしたでしょうか。グラファシを始めて2年が経つ僕も、最初はなかなか分からず苦戦し続けました。しかし上達のコツは何よりも継続をすることです。これを機に始める方は、一緒に頑張っていきましょう。



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